圧倒的な存在感
エミール=アントワーヌ・ブールデル 「雄弁」
常磐公園には隣接して様々な文化施設がありますが、その中心的なもののひとつが道立旭川美術館前です。この美術館の前に、がっしりとした造形の人物像があります。「雄弁」と名付けられたこの作品はロダンの高弟であるブールデルの作品で、アルゼンチン建国の父として讃えられているアルヴェアル将軍像を囲む4人の勇じゃの一人です。そのゴチック様式すら感じさせる造形美は、他を圧倒する存在感をもって屹立しています。

●ブロンズ
●高さ375センチメートル
●1923年制作
●1982年設置
●常磐公園内 道立旭川美術館前

2006/10/18


10月も半ばになると落葉がすすみます。日一にちと気温が下がり、嫌でも冬の到来間近であることを感じます。この時期になると早朝の散歩やラジオ体操メンバーがぐっと減り、落ち葉を踏む音だけが聞こえるようになるのです。

公園内にある道立旭川美術館に行くと、ブールデル作の「雄弁」という作品が目に入ります。見上げるほどの大きさのみならず、その力強い造形美は圧倒的ですらあります。張りつめた筋肉は、そのまま厳しく鍛えられた精神まであらわしているかのようです。オリジナルはこうした像が4体あるのだから、さぞや壮観であることでしょう。

実は他の3体はそれぞれ札幌・帯広・函館の各道立美術館前に設置されているのです。ですから各美術館を巡ることができれば、ブールデルの作品が必ず出迎えてくれるわけです。なかなかできませんが、ちょっとした楽しみとして、いつか実現したいものです。

「雄弁」と名付けられたタイトル。敵を恐れずに真実と理想を雄弁に語ることができるのは、その深い哲学と勇気があったからに他なりません。三流週刊誌をもとに何ら取材もせず「雄弁」に国会質問をする薄っぺらな現代の議員には、この像が言わんとする「雄弁」の意味などわかり得ないことでしょう。


以下はその他の写真です。